この単語の〇〇を覚えればTOEIC攻略? 〜TOEIC 基礎編①〜
1.多義語は〇〇で攻略
いきなりですがみなさん多義語はご存知でしょうか?多義語とは、”一つの単語に複数の意味を持つ単語”です。多義語は語学初心者の天敵です。意味が多すぎて覚える気力を失わせます。安心してください。多義語の攻略法はあります。今後、多義語に出会ったらコロケーションの視点で解決しましょう。
2.コロケーションとは
コロケーションとは簡単にいってしまえば、”単語と単語の自然な組み合わせによる連語”です。例えば、次の日本語を英訳してください。
傘を差す ⇨
辞書を引く ⇨
上記の日本語をストレートに訳したいところですが、
傘を差すの「差す」って?辞書を引くは「pull? draw?」って考えてしまいますよね?ただ、pull a dictionaryってなんぞ??このように日本語に対して辞書を引くという表現を「辞書=dictionary」「引く=pull」で分解してそれぞれ独立して組み合わせてしまうと不自然な表現になってしまうんです。より自然に表現をしたいならば、ある単語に対してよく使われる表現(=コロケーション)を覚えてしまえばいいんです。英語って難しいなって思うかもしれませんが英語だけではなく実は日本語でもコロケーションはあります。
例えば、「人気を博する」という表現。「博する」とは獲得するという意味で用いられますが、「賞金を獲得する」を「賞金を博する」とは表現しません。博するとは、「評判」を得るという意味で使います。実は日本語でもこのように言葉の使い方に制約があるのです。
ちなみに、「傘を差す」「辞書を引く」の答えは、
傘を差す ⇨ open an umbrella
辞書を引く ⇨ use a dictionary
となります。非常に簡単ですよね?
3.orderのコロケーション
さて、横道に逸れてしまいましたが本題に戻ります。TOEIC頻出のorderのまとめを書きます。
order
名① 注文[品] ・place an order ( for 〜 )「(〜の)注文をする」
名② 命令 ※決まった表現はないので省略します
名③ 順序 ・ in alphabetical order 「アルファベット順で」
名④ 秩序:安定 ・This elevator is out of order. 「このエレベーターは故障中です」
⇄ 無秩序 chaos
動① 注文する order a pizza by telephone 「電話でピザを注文する」
動② 命令する My boss ordered me to plan a next event.
「上司は次の催しの計画をするよう私に命令した。」
※[ ]は省略するものと省略しないものと二つ意味がある
※( )は省略可の意味
orderは特に注文という意味が多いので優先して覚えましょう!
4.scheduleは「シェジュール」??かつての天敵!!!
リスニングPart3.4やリーディングPartで頻出です。まあ、簡単なので書かなくてもいいかなと思ったのですがscheduleは私をリスニングの絶望へと陥れた最悪の単語です。
少し、大げさに表現しましたが発音を正しく知っていないとこの単語は聞き取れません。scheduleは「スケジュール(skédʒuːl)」と発音するんですが実はこれ米国の発音なのです。ここでどういうことか?と思った方もいらっしゃるかと思いますが、TOEICはアメリカ英語だけがリスニングで放送されるわけではありません。イギリスやカナダ、オーストラリアの英語もそれぞれ流れます。ここで問題なのが、日本の英語教育はアメリカ英語なのでイギリスやオーストラリアの英語には慣れていないんです。イギリス英語ではschedule「シェジュール(ʃédjuːl)」と発音するんです。これを知っていないと、まさかscheduleだとは思わず、全然未知の単語に遭遇したと思ってしまうんです。ただ、ʃédjuːlと発音すると知っていれば余裕で聞けます!音声学的に説明すると、「発音できない単語は聞き取れない」そうです。ですから、「シェジュール」と何回も唱えましょう。
I'm scheduled to memorize schedule. 「私はscheduleを覚えることになっている」
韻を踏んでいるので覚えやすい!!!笑 寝る前に20回唱えてから寝れば効果は5倍です。
5.TOEIC頻出 available
available
形① 入手できる,利用可能である
・This information is available to anyone.「この情報は誰にでも見ることができる」
形② 会うことができる
・He was not available. 「彼に会うことができなかった」
availableは「-able」が語尾になっていますので、「できる」というニュアンスがあります。また、品詞としては形容詞になっています。この-ableで終わる単語はたくさんあるので出会った時はこの2点を意識してみましょう。知っている単語と組み合わさっているだけなら簡単に処理できる思います!
6.まとめ
単語についての話は語りつくせないのでここで我慢しておきます。単語は語学の根幹を成す要素であるのでぜひ頑張って覚えましょう。根気が必要です。どこかのタイミングで接尾辞、接頭辞について意識した単語整理が書ければなと思いますが、次回は、リスニングのテクニックについて書いていきたいと思います。
〜TOEIC対策まずは、3つを意識〜
はじめに
初めまして元塾講師のAußenseiterです。大学では言語学を学んでいました。主に、ネイティブスピーカーの視点に立って文法を分析していくことを中心に研究していました。また、大学在学中にTOEIC900点を取得。実際に塾講師としてTOEICを教えていたわけではありませんが、知り合いにTOEICを教えていたことがあります。教えていた方の中には初め400点だったのが、半年ほどで800点を達成する方もいらっしゃいました。点数ごとにアドバイスが異なりますので、いくつかの要素に切り分けて提供できればと思います。
ちなみに、私は高校卒業するまで英語が一番苦手な科目でしたが、今ではTOEIC900点越えです。とはいえ、900点を超えているからと言ってペラペラなわけではありません。日常会話程度ができる程度です。ご存知の通り、TOEICは「読む・聞く」の入り口程度に過ぎませんし、内容的にもビジネス寄りになります。外国人と会話をしてみたいという動機であればTOEICはオススメしません。全く役に立たない訳ではありませんが、使えるスキルのベクトルが違いますから英会話への近道ではないということです。
今回はTOEICで成功する3つの秘訣をお教えします。ただし、知識・スキル的な話ではありません。心構え的な話です。どんなに勉強をしても次にご紹介する秘訣を意識しなければ点数を上げることは難しいです。
1.TOEICで成功する3つの秘訣
早速ですが、TOEICを勉強するにあたって以下の3つが秘訣です。
① TOEIC問題形式の理解
② TOEICを申込む
③ 継続的な学習
一見すると、当たり前に思うかもしれませんが非常に重要です。なぜ必要であるか順を追って説明していきます。
2. 秘訣その1TOEICの問題形式の理解
すべての試験に言えますが、どんな問題が出題されるかを知っていることは非常に重要です。あらかじめ出題形式を理解していれば迅速に解くことが可能ですが、事前に知らないとなると出題の意図を汲み取ってから問題に取り組むことになりますのでより時間がかかってしまいます。TOEICの仕組みを理解してから試験に臨みましょう。。
2-1.TOEICの問題と試験時間
TOEICは問題数と試験は以下の通りです。
問題数:Listening100題、Reading100題 計200問
問題構成: Listening Section
Part1 写真描写問題 6問
Part2 応答問題 25問
Part3 会話問題 39問
Part4 説明文問題 30問
計 100問
Reading Section
Part5 短文穴埋め問題 30問
Part6 長文穴埋め問題 16問
Part7 長文読解問題 54問
計 100問
時 間:Listening45分、Reading75分 計120分
問題は全てマーク方式でA〜Dからの4択(Part2はA〜Cの3択)です。リスニングから問題を進めていき、そのまま休憩を入れずにリーディングに取り組んでいきます。120分間連続で問題を解いていくような流れです。
いかがでしょうか?これから初めて受ける方は問題数の多さに圧倒されるはずです。しかしながら、既に知っている方にもとっておきの秘密をお教えします。
実は英語のスキル・TOEIC問題の性質上、リーディングよりリスニングの方が高得点を取りやすいのです。
どういうことか?説明していきます!
2-2.リスニング>リーディング
少し専門的な話を説明していきましょう。
当たり前ですが人間は言葉を用いることができますわけですが、人間が生まれてすぐに身につける言語スキルは何でしょうか?そう、「聞く(リスニング)」です。本来、人が身につける言語スキルの順序は「聞く→話す→読む→書く」です。ちょっと考えてみれば至極当然のことですよね?ですから元来、「リスニング」は一番身につけやすいスキルなんです。問題も一番簡単であるです。しかしながら、これまでの日本の英語教育は「リーディング」を学習することがメインでした。リスニングやスピーキングは後回し。このことから日本人はリスニングが苦手であり、難しいものであると思いがちです。リスニングが難しいと感じる理由は他にもありますが、これまでの英語教育がリスニングを軽視していたことが根底にあることは間違いないです。
〜ポイント〜
・言語習得においてリスニングは最初のステップだから身につけやすい
2-3. 難易度
話が長くなってしまったので、ここから端的に書いていきます。リスニングは試験の前半に行われますから比較的集中して問題を解くことができます。一方で、リーディングはリスニングを終えてから大量の情報を処理することになるので 途中で力尽きてしまう方もいらっしゃいます。こういった側面でもリスニングの方が点数を取りやすいです。また、問題の性質からもリスニングは全文聞けていなくてもポイントだけ聞くことができていれば正解しやすいです。なぜなら、リーディングと比べて、リスニングの方が使われている語彙レベルが低いからです。書き言葉よりも話し言葉の方が平易な表現を用いますよね?ですから、リスニングの難易度はそれほど高くないのです。
〜ポイント〜
・リスニングは集中力がある前半だから力を発揮しやすい
・話し言葉の方が平易な表現を用いるから理解しやすい
2-4.分析からわかること
結論から言うと「リスニングを重点的に学習しよう」ということです。実は、この事実に気づいたのは800点に到達してからなのです。そもそもリスニングが苦手だった私はひたすらリーディングの勉強をしていました。嫌いな要因はズバリ勉強の仕方がわからなかったからなんです。英語の専門学校に通ってリスニングの勉強法を学んでいたこともあり、知っていた学習方を実践しまくった結果リスニングがみるみる上がっていきました。それに加えて、人に教える機会もあり、問題を分析してみた結果リスニングの点数を短期期間で伸ばすことができると気づいたのです。
3.TOEICを申し込む
3つ目の秘訣はさっさとTOEICを申し込んでしまうことです。当たり前のことにもきちんとした次の3つが主な理由です。
① 申し込めばやらざるを得ない
② 成長を意識しやすい
③ TOEICは慣れ
一つずつ説明していきますが、環境づくりについて少しだけ。。。
3-1. 強制的に自らを学習環境へ
言語学習に限らず、勉強ができない人は勉強が続かない。おそらく、これに当てはまることが多いのではないでしょうか?事実、私もその1人でした。というか今もです。しかも人一倍飽きっぽいです。しかもいくらか完璧主義です。余談ですが、完璧主義な人ほどやらなければいけないことを後回しにしていまいがちであるそうです。それはさておき、「続かないのであれば続ける環境に自らを置く」ことを心がけてください。例えば、私は家では絶対に勉強をしないのでカフェやファミレスに行って勉強をしています。家だとベッドにダイブするかゲームをしてしまいますので。
〜ポイント〜
・外的要因で勉強する自分を無理やり作ろう!!
3-2.申し込めばやらざるを得ない
いざ申し込んでしまえばキャンセルはできませんし、お金がもったいないから頑張ろうという気に少しでもなるはずです。多少の効果はあるはず...(笑) 実際、もっと勉強してから申し込みしようと思いながら勉強を後回しにする自分がいました。先輩からの助言でこの現象を解消することができました。「もっとやってから申し込もう。」普段から石橋を叩いて渡る人には多いと思いますのでぜひ申し込んでください。
〜ポイント〜
・もったいないパワーで勉強しよう!!
・後回しにする自分から脱却しよう!!
3-3.成長を意識しやすい
TOEICは年に10回実施されています。ほぼ毎月受験することが可能です。私は大学3年生の頃にTOEIC900点にチャレンジしましたが、4月〜12月(8月除く)全て申し込みました。当前ながら成長を毎月感じることができましたので点数が上がっているのを実感してモチベーションを高く保つことできました。点数が伸びていると素直に嬉しいですよね。語学は学習してもすぐに結果が出ないので成長の実感はしにくいです。そもそも数学のように決まった答えがありません。TOEICのような問題であれば点数によって成長を可視化でき、成長を実感できるので、勝手に楽しくなってきます。
〜ポイント〜
・テストを受けて成長を実感し、モチベーションを保て!!
3-4. TOEICは慣れ
とにかく、TOEICは慣れです。無論、慣れというのはほとんどの学習や運動などに当てはまることですが、その中でもTOEICは特に慣れが重要です。そもそも言語運用自体が慣れによって上達していくものですが、スキルとは別で、TOEICの問題は本当に慣れでが大切です。前述した通り、TOEICは年に10回行われているテストですから問題の内容がいくらか似通う部分もあるわけですし、そもそもTOEICの設定はビジネスの世界です。やり込めばやり込むほど話の展開を容易に推測することが可能です。TOEICでは推測力は非常に大事です。推測力は問題をこなした寮に比例していきます。TOEICの受験と参考書の活用を通して、テスト慣れ・問題慣れ・英語慣れをしてください。
〜ポイント〜
・推測力は問題を解いた量に比例する!!
・テスト・TOEICの問題・英語に慣れろ!!
4.継続的な学習
前述の「TOEICを申込む」と内容的に少し被るのですが、継続的な学習がとても重要です。とにかく申し込んでください。そしてとにかく学習してください。勉強はこれに尽きます。
4-1.人間は忘れる生き物
人間は忘れる生き物です。勉強してもなぜか覚えられないと思ったことは誰しもあること。頭が悪いから私は覚えることができないんだと思った人もいることでしょう。ただ、それは全くの間違いです。考えてみてください。自分の好きなことや楽しかったことを鮮明に覚えていたりしませんか?それって好きだから覚えることができる。って直感的には思いますよね?まあ、それは間違いではありません。しかしながら、覚えていくメカニズムとしては、以下の通りになります。
興味がある
↓
何度も見る(読む、聞く、触れる、味わうなど)
↓
覚える
直接的な要因は繰り返すことなんです。だって、好きでもないことも覚えていることっていくらでもありますよね?例えば、好きでもない漢字を何回も書かされたり、興味のないCMを何回も見たりして気がついたら覚えている経験ってありませんか?この繰り返し、すなわち復習することが覚えるためにはとても大切なことなのです。
〜ポイント〜
・覚える秘訣は復習する(繰り返す)こと!!
4-2.エビングハウスの忘却曲線
ご存知の方も多いでしょうが、ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスが発表した「エビングハウスの忘却曲線」です。簡単に紹介すると、
人が学習した後、
20分後 42%忘れる
1時間後 56%忘れる
9時間後 64%忘れる
1日後 67%忘れる
2日後 72%忘れる
6日後 75%忘れる
31日後 79%忘れる
そうです。
注目すべきは、1時間後には半分以上忘れているということです。これをきちんと理解していれば、勉強に対してのスタンスが変わるかと思います。そもそも簡単に覚えられないのは至極当然の話なんです。ですから、これを踏まえて、復習は必然であり、復習するタイミングが大切になってくるということを把握しましょう。妥当な復習するタイミングはズバリ、1日後です。わからなかったところのポイントを簡単に振り返り、単語等々の具体的な知識の部分はアウトプットを中心に済ませましょう。テストみたいにやることが大事です。単語の覚え方については別のタイミングでご紹介します。
〜ポイント〜
・1日後には簡単にでもいいので復習しよう
5.まとめ
いかがでしょうか?とても長い説明になってしまったのですが、非常に重要な要素だと思います。テクニカル的な話以前の問題ではありますが、実は勉強することにおいて、勉強する方法・メンタル面(モチベーション等)のコントロールなどが最も大切になります。前職の塾で上司から学んだことです。実は教える人も教わりたい人も内容的な部分ばかりに意識を向けがちなのです。ただ、勉強が苦手な人ってそもそも勉強に対するモチベーションもなく、どのように勉強を進めていけばいいかがわからないのです。「何を学ぶのか」よりも「どのように学んでいくのか」を知ることが大切なのです。
さて、ざっくりとこれまでの内容を下記にまとめました。
・ TOEIC問題形式の理解
→ すぐに点数を上げたい方はリスニングを学習せよ!
・ TOEICを申込む
→ 後でではなく、すぐに申込みをして自分を追い込め!
→ TOEICは慣れ!数をこなして推測力を手にしろ!成長も実感しろ!
・ 継続的な学習
→ 忘れるのは当たり前。最適なタイミングで復習をせよ!
次回は何について書いていきましょうか。。。